あとは野となれ大和撫子
十五年前の内戦で両親を失い、後宮で育った日系孤児のナツキ。彼女は植物工場の技術者だった父の夢を継ぎ、アラルスタンに雨を降らせることを願っていた。大統領暗殺事件の発生により、なし崩し的に臨時政府の国防相を担当することになったナツキは、大統領代行となったアイシャらと共に混乱の国家を支えるため奮闘する。過激派組織の台頭や枢密院の妨害が立ちはだかる中、個性豊かな女性たちがそれぞれの野望と正義を胸に、国家の再建へ挑む政治群像劇。
💡 おすすめポイント・見どころ
中央アジアの架空の国家を舞台に、政治と技術と個人の野望が奇妙なユーモアを交えながら絡み合う異色の政治エンターテインメントです。空気が読めないけれど真っ直ぐな技術者崩れの国防相や、クールな美貌の大統領代行をはじめとする女性政治家たちのキャラクター造形が非常に魅力的で、国家の危機というシビアな状況を軽やかに駆け抜けていきます。理不尽な現実をユーモアと気概で切り拓いていく彼女たちの姿に、読者は間違いなく心を掴まれるでしょう。