望み
東京のベッドタウンで平和に暮らす石川一登と妻の貴代美。高校生の息子・規士が夏休み明けから行方不明となり、やがて友人が殺害された事件の犯人として逃走中であるという報道が飛び込む。息子は本当に殺人犯なのか、それとも被害者なのか。息子の無実を願う父と、犯人であっても生きていてほしいと願う母の引き裂かれるような思いが交錯する。
💡 おすすめポイント・見どころ
「我が子が殺人犯かもしれない」という想像を絶する恐怖と、家族の絆の脆さをリアルに描いた心理サスペンスの傑作。正義を信じたい父親と、どんな形でも生存を望む母親の間で揺らぐ心理描写があまりにも生々しく、読者をも深い葛藤の渦へと引きずり込みます。事件の真相が明らかになっていく過程で突きつけられる重い問いに、ページをめくる手が重くなるほどの衝撃を味わえます。