テスカトリポカ
メキシコのカルテルから逃れた麻薬密売人と日本人の臓器ブローカーが手を組み、新たなビジネスのため日本へ向かう。川崎で天涯孤独に育った少年は、密売人に出会い、知らぬ間に恐るべき犯罪の歯車に巻き込まれていく。海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡したアステカの神の影がちらつく。人間の暴力の連鎖と狂気を描き切る圧倒的なクライムノベル。
💡 おすすめポイント・見どころ
古代アステカの残酷な神話と現代のアンダーグラウンドな犯罪が接続された瞬間、得体の知れない悪夢のような世界観が立ち現れる。圧倒的な暴力と冷徹なビジネスが交差する筆致は一瞬たりとも目を離させず、登場人物たちの業を深く描き出す。モラルを軽々と踏みにじりながら加速していく物語の先にあるのは、まさに世界文学の新次元と呼ぶにふさわしい強烈な読書体験だ。