彼女が探偵でなければ
💡 人の本性を暴き続けた女探偵がたどり着く、痛切なる真実。
高校時代から人の本性を暴くことに執着してきた森田みどりは、二児の母となり探偵社で部下を育てる立場となっていた。時計職人の父を亡くした少年、千里眼を持つ少年、父を殺す計画を綴る少年など、子どもたちをめぐる謎に向き合う中で、彼女は自らの探偵人生がもたらした過去の傷痕と対峙していく。謎解きが生んだ犠牲の行方を描いた痛切で美しい全五編の連作短編集。
💡 おすすめポイント・見どころ
「謎を解くこと」が必ずしも救いになるとは限らないという、探偵小説の本質に鋭く切り込んだ意欲作です。傷ついた子どもたちと向き合う主人公の姿を通して、人間の業と痛みを美しく描き出した本格ミステリの到達点に深く心を揺さぶられます。