ミノタウロス現象
人知を超えた怪物が跋扈する近未来。好感度至上主義の若き市長・利根川翼は、怪物との対峙という極限の危機を脱した直後、不可解な死体発見現場に居合わせる。容疑者の一人として追いつめられた翼は、自らの潔白を証明するため、異様な死の謎を追う。人類を脅かす異形のものと、社会に潜む悪意。二つの驚異が交錯する世界で、不可能犯罪の真相を暴くことは可能なのか。気鋭が放つ、異色にして本格のミステリ。
💡 おすすめポイント・見どころ
人類を駆逐する怪物が存在する世界という、荒唐無稽な設定が、なぜかこれほどまでに現実の閉塞感を鋭く切り取るのか。好感度という現代的な呪縛に囚われた若き市長が、論理の力で生き残ろうとする姿には鬼気迫るものがあります。怪物という圧倒的な「非現実」に対し、あくまで「本格ミステリ」のルールで戦いを挑む構成の妙は、唯一無二の読書体験を約束してくれるはずです。