屋上の道化たち
💡 自殺するはずのない人間が、なぜ屋上から飛び降りるのか。
自殺の意志が皆無であるはずの男女が、銀行ビルの屋上に足を踏み入れた途端に次々と身を投げて死亡する不可解な怪死事件が連続する。現場に残された「屋上の呪い」と呼ばれる不穏な噂と、常軌を逸した連続墜落死の背後に潜む合理的なトリックの存在。警視庁すらも翻弄されるこの異常な事件の真相を暴くため、天才脳科学者・御手洗潔が重い腰を上げる。読者への挑戦状をも内包し、本格ミステリーの極限に挑んだシリーズ50作目となる記念碑的長編巨編。
💡 おすすめポイント・見どころ
長年ミステリー界を牽引し続ける名探偵が、圧倒的な知性で「呪い」という非科学的な怪異を鮮やかに解体していくプロセスに心酔します。シリーズ節目の50作目という記念すべき作品でありながら、著者の筆力は衰えるどころか、むしろ新たな謎の深化を見せつけています。中盤に堂々と提示される「読者への挑戦」は、すべての論理的ピースが揃った瞬間に脳内がしびれるような快感を約束してくれるため、すべての本格ミステリー愛好家に捧げたい至高の挑戦状です。