紅蓮館の殺人
山中に隠棲した文豪を訪ねるため高校の合宿を抜け出した「僕」と友人の葛城は、落雷による山火事に遭遇する。館に避難した二人は住人のつばさと親しくなるが、翌朝、彼女が吊り天井の下で圧死体となって発見される。殺人か事故かを見極めようとする葛城に対し、他の避難者たちは脱出を最優先すべきだと主張する。全焼まで残り三十五時間、生存と真実を賭けた極限の選択が迫る。
💡 おすすめポイント・見どころ
刻一刻と迫る山火事のタイムリミットと、不可避の密室殺人という二重の絶望が主人公たちを追い詰める。生存か真実かという究極の二者択一を迫られる中、論理を武器に謎に挑む若者たちの姿が熱い。緊迫感漂う館の中での心理戦と、物理的制約の中で鮮やかに組み上げられる推理の数々は、本格ミステリファンの知的好奇心をこれでもかと刺激する。