日本扇の謎
舞鶴の海辺で記憶を失った青年が発見された。唯一の身元調査の手がかりは、所持していた一本の「扇」のみ。舞台は京都市内へと移り、青年の周囲で密室殺人が発生する。事件とともに忽然と姿を消した青年。難事件を前に、火村英生と有栖川有栖が捜査の現場へ降り立つ。動機も犯行方法も一切不明の袋小路。残された扇は、誰に何を告げようとしているのか。二人の探偵が挑む、日本扇の謎とは。
💡 おすすめポイント・見どころ
伝統的な美しさを湛える「扇」という道具が、冷徹な殺人事件とどのように結びつくのかという着眼点の妙に唸らされます。お馴染みの名コンビが魅せる息の合った推理と、京都という情緒あふれる舞台設定が絶妙に融合し、物語の緊張感を高めています。論理的でありながらどこか哀愁を帯びた、本格ミステリの王道をいく極上の味わいです。