千年のフーダニット
妻を喪った失意のクランは、人類初の冷凍睡眠(コールドスリープ)実験に参加。様々な事情を抱えた男女7名が「テグミネ」と呼ばれる装置で長い眠りにつく。そして1000年後、目覚めたクランたちが発見したのは、ミイラと化した仲間の他殺体。犯人は誰か。施設内を調査する彼らは、さらなる“顔のない死体”に直面する。永き眠りを妨げる殺人者の正体を追う、時を超えた奇想が爆発する壮大無比な特殊設定ミステリ。
💡 おすすめポイント・見どころ
1000年後という果てしない未来を舞台にした時点で、ミステリの枠組みを根底から揺さぶる試みは圧巻です。冷凍睡眠中の密室殺人をいかにして成立させるのかという問いに対し、読者が抱く想像をことごとく裏切る解答が用意されています。顔のない死体が示唆する、物理的かつ論理的なパズルの完成度の高さは、ミステリ愛好家であればあるほど驚嘆するはずです。静寂に包まれた未来の施設で展開される、知的興奮に満ちた犯人探しの旅を心ゆくまでお楽しみください。