まぐさ桶の犬
タフで不運すぎる女探偵・葉村晶が、吉祥寺のミステリ専門書店で働きながら、探偵業に勤しむ。五十代となり老眼に悩まされる晶のもとに、元学園理事長から「稲本和子」という女性の捜索依頼が舞い込んだ。依頼人の娘は、本屋での万引きで留置中に急死していたという。高級別荘地の<介護と学園地区構想>など、様々な思惑が絡み合い、事件は誰も予想しない結末へと突き進む。クールでシニカルな葉村晶が、緑の小型車“毒ガエル”を駆り真実に迫る。
💡 おすすめポイント・見どころ
吉祥寺の冷たい風と、葉村晶のシニカルな独白が癖になる唯一無二のシリーズです。五十代という年齢を重ね、老眼と戦いながらも、その鋭い推理力とタフさは全く錆びついていません。高級住宅街のいびつな欲望と、万引き容疑で亡くなった女性の因縁が複雑に絡み合う筋書きは、まさに大人のためのエンターテインメント。クールでドライな語り口の裏側に、どこか人間味を隠し持った晶の姿が、読者の心を鷲掴みにします。シリーズファンはもちろん、初見の人でもその魅力にすぐに引き込まれることでしょう。