義経号、北溟を疾る
明治天皇の北海道行幸に伴うお召し列車・義経号の乗車計画が持ち上がる中、大開拓使・黒田清隆に深い恨みを抱く幕府同心上がりの不平屯田兵たちが妨害を企てているとの情報がもたらされる。警視総監の依頼を受けた元新撰組の藤田五郎は、極秘裏に札幌入りして探索を開始する。折しも黒田に乱暴された屯田兵の妻が不審死を遂げる事件が発生し、北の大地を舞台に不穏な空気が急速に高まっていく。迫り来る天皇行幸の影で蠢く陰謀に、孤高の男が立ち向かう書き下ろし長編歴史冒険ミステリ。
💡 おすすめポイント・見どころ
歴史の大きなうねりと個人の切実な復讐劇がダイナミックに融合した、歴史エンターテインメントの真骨頂がここにあります。かつての新撰組・斎藤一こと藤田五郎という孤高の人物を主人公に据えることで、明治初期という激動の北海道が持つ荒々しさと美しさが圧倒的なリアリティを持って立ち上がってきます。歴史の裏面で繰り広げられる男たちの熱い思惑と命がけの駆け引きに、時代の風を感じながら一気に駆け抜けること間違いなしです。