パラダイス・ガーデンの喪失
昭和三十八年、三井三池炭鉱の爆発と国鉄事故が同日に発生した「魔の土曜日」。その夜、十二歳の黒沢百々子は突如として両親を惨殺される。音楽家を志す豊かな家庭に育ちながらも、事件によって人生を狂わされた百々子の前に暗く歪んだ悪夢が立ちはだかる。最愛の伴侶を看取る十年の歳月を経て紡ぎ出される、あまりにも切なく壮絶な大河ミステリ。
💡 おすすめポイント・見どころ
昭和という激動の時代を背景に、一人の女性の過酷な運命を描き切った小池真理子の畢生の大作です。美しさと残酷さが同居する筆致で描かれる人間の深層心理は、読む者の心を強く揺さぶり続けます。事件の謎を追うミステリとしての面白さはもちろん、人生の光と影を真正面から捉えた重厚な人間ドラマとしても一級品。十年という歳月をかけて生み出された圧倒的な熱量を、ぜひ全身で受け止めてください。