死の黙劇
月のない夜に発生したタクシーの転落事故。一命を取り留めた運転手に対し、顔中を包帯で巻いた乗客の男はなぜか傷ひとつない状態で即死していた。鬼才・山沢晴雄が遺した、巨匠鮎川哲也も畏敬する奇怪な謎を描いた表題作をはじめ、緻密極まりないトリックと論理の冴えを堪能できる本格推理の精選短編集。
💡 おすすめポイント・見どころ
日本の本格ミステリの黄金期を支えた隠れた巨匠の、妥協なき知性が隅々まで行き渡った至高の短編集です。人間の認識の裏をかくような奇妙な状況設定から、驚くほど美しく強固な論理的推理へと昇華させる手腕は、現代のミステリファンをも唸らせる圧倒的な完成度を誇ります。古びるどころか新鮮な驚きに満ちた本格推理の醍醐味を、珠玉の短編群を通じて存分に堪能できる贅沢な一冊です!