路地裏の二・二六
昭和10年8月12日、陸軍省で起きた相沢三郎中佐による永田鉄山軍務局長惨殺事件。その場には、語られていないもう一人の目撃者がいた。憲兵大尉・浪越破六は、事件の背後に隠された真実の存在を確信する。やがて浪越は、後の二・二六事件で命を落とすことになる渡辺錠太郎陸軍大将から、ある極秘の命を受けることに。歴史の闇に葬られた「もう一つの事件」を巡り、浪越は陰謀の深淵へと足を踏み入れていく。昭和史の重大事件を新たな視点で解き明かす、歴史ミステリだ。
💡 おすすめポイント・見どころ
歴史の教科書に刻まれた大事件の裏側で、名もなき人間たちの執念が激突する様子を克明に描き出しています。史実とフィクションの境界線が曖昧になるほどのリアリティは、筆者の徹底した時代考証の賜物です。当時の不穏な空気感を肌で感じながら、歴史の目撃者となる体験をぜひ味わってください。