『このミステリーがすごい!』非公式サイト 【このミスまとめ】

奥泉 光 (おくいずみ ひかる)

掲載作品数
4 作品
最高順位
第 7 位

※現在当サイトでは2014年版~2026年版のランキングデータを集計対象としています。

作風と魅力

重層的な物語構造と虚実のあわいを巧みに揺さぶる実験的な作風で文学界に独自の地位を築く作家です。夏目漱石の文体模倣に挑んだ『「吾輩は猫である」殺人事件』や芥川賞を受賞した『石の来歴』など、知的な遊び心と深い人間洞察に満ちた作品で多くの熱心な読者を魅了し続けています。

🏆 代表作
雪の階

雪の階 ➔

昭和十年秋、伯爵令嬢・惟佐子は親友の心中事件に隠された奇妙な違和感に気づく。富士の樹海で陸軍士官と共に遺体で発見されたはずの彼女から、なぜか遠く離れた仙台発の葉書が届いていたのだ。この謎を追う惟佐子の周囲で、ドイツ人ピアニストや新聞記者、軍人である兄らが複雑に交錯し始める。やがて個人の死の謎は、歴史の歯車を狂わせる二・二六事件へとダイナミックに繋がっていく。

💡 おすすめポイント・見どころ

昭和という時代の空気が持つ重厚な陰影と、精緻に張り巡らされたプロットの美しさが光る歴史ミステリの傑作です。一つの不可解な死の謎から始まり、国家の動向と個人の運命が次第に絡み合っていく構成の妙に唸らされます。戦前日本の緊迫したリアリティを感じさせながら、鮮やかなロジックで事件の真相へと迫る筆致の冴えを存分に堪能してください。

代表作・シリーズ
  • 雪の階(2018年)
  • 東京自叙伝(2014年)
  • 石の来歴(1993年)
主な受賞歴
  • 2025年 第49回川端康成文学賞受賞(『清心館小伝』)
  • 2024年 第66回毎日芸術賞受賞(『虚史のリズム』)
  • 2018年 第31回柴田錬三郎賞受賞(『雪の階』)

『このミス』歴代ランクイン作品 RANKED WORKS

▲