長く高い壁
1938年秋、従軍作家として北京に派遣された探偵小説家の小柳逸馬は、軍の要請で万里の長城・張飛嶺へ向かう。そこでは分隊10名が全員死亡しており、しかも戦闘による死ではないという不可解な事件が起きていた。大隊に見捨てられたわずか30人の兵士たちに何が起きたのか。大義なき戦争の理不尽と極限の人間心理を描き出す長編ドラマ。
💡 おすすめポイント・見どころ
歴史の闇に埋もれた理不尽な事件を通じて、戦争の真実と人間の本質を鋭く突く極限の人間ドラマです。密室状態の戦場で起きた謎めいた死の真相を追うミステリーとしての面白さはもちろん、極限状態に置かれた兵士たちの葛藤が胸を打ちます。重厚な筆致で描き出される人間讃歌に深く引き込まれる、読みごたえ抜群の傑作。