十字架のカルテ
💡 人間の心の闇を暴くのは、医学か、それとも悪意か。
正確な鑑定のためにあらゆる手段を尽くす日本有数の精神鑑定医・影山司。その助手に志願した新人医師の弓削凛は、歌舞伎町無差別通り魔事件や母による幼児心中未遂など、犯罪者たちが抱える深き闇と対峙していく。究極の頭脳戦の果てに影山が見据える未来とは何なのか。そして、凛が精神鑑定という領域を必死に学ばねばならなかった隠された理由とは。医療ミステリーの最先端を疾走する連作ミステリ。
💡 おすすめポイント・見どころ
人間の心の奥底に潜む狂気と論理が激突する、心理サスペンスの新たな金字塔。犯罪者が抱える精神の闇に精神鑑定医が挑むという重厚なテーマに加え、一話ごとに仕掛けられた鮮やかなミステリーの謎解きが見事に決まります。ただ事件の真相を暴くだけではなく、加害者の心に寄り添うことの是非や、法と医学の狭間で揺らぐ倫理観を問いかける深みがたまりません。著者ならではの切れ味鋭いプロットと医療知識が融合した、一気読み必至の傑作です。