おれたちの歌をうたえ
音信不通だった幼馴染の佐登志が突然の死を迎え、元刑事の河辺は彼の遺した暗号めいた伝言から封印していた苦い記憶を呼び覚まされる。それは40年前、故郷で巻き込まれた忌まわしいある事件だった。追われるように都会へ出てそれぞれの人生を歩んできた男たちが、かつての悲劇の真相へと迫っていく。過去の影と現在が交錯しながら巨大な真実へと収斂していく、圧倒的熱量の大河ミステリー。
💡 おすすめポイント・見どころ
かつての友の死をきっかけに暴かれる、40年前の封印された悲劇。緻密に積み上げられたエピソードが複雑に絡み合い、読む者を深い人間ドラマへと引きずり込みます。過去と現在を行き来しながら真実の輪郭が浮かび上がる構成の妙味は見事の一言。ただの謎解きにとどまらず、男たちが背負ってきた業と哀しみをえぐり出す呉勝浩ならではの骨太な筆致が、胸を激しく揺さぶる傑作です。