バールの正しい使い方
転校を繰り返す小学生の礼恩が出会うのは、どこの学校でも嘘をつくクラスメイトたち。なぜ彼らは嘘をつくのか。そして、どの学校でも不穏な噂として囁かれる「バール」の存在。少女が孤独を守るためについた嘘、少年が母親を想ってついた嘘。それぞれの秘密と歪んだ噂が絡み合い、やがて礼恩はひとつのバールを手にとる。
💡 おすすめポイント・見どころ
哀しくも美しい青春の光と影を鮮烈に描き出した傑作ミステリ。一見バラバラに見える子供たちの嘘と「バール」を巡る噂が、終盤ですべて綺麗に噛み合った瞬間、鳥肌が立つほどのカタルシスが押し寄せます。登場人物たちの切実な願いと痛みに寄り添う優しい筆致が心に深く突き刺さり、読み終えたあとには思わず本を抱きしめたくなるほどの温かさに包まれます。