暗い越流
凶悪な死刑囚へ届いたファンレターを発端に浮かび上がる、五年前に失踪した女性の影。一方、母親の遺骨を運ぶ依頼を受けた女探偵・葉村晶を待ち受けていたのは、不穏な予感が的中する悪夢のような事件。先の読めない巧妙な展開と思いがけない結末が待ち受ける、短編ミステリの精華を味わい尽くせる全五編の競演です。
💡 おすすめポイント・見どころ
第66回日本推理作家協会賞短編部門を受賞した表題作をはじめ、著者の卓越した筆致が光る極上の短編集。緻密に張りめぐらせた伏線と、鮮烈な印象を残す意外な結末の連続にページをめくる手が止まりません。短編という限られた枠組みの中で、これほどまでに濃密な謎解きと人間ドラマを堪能できる贅沢な一冊です。