『このミステリーがすごい!』非公式サイト 【このミスまとめ】

冬の旅
2014年版 第40位 19 点

冬の旅

小さな不運の連鎖から転落の一途をたどり、社会の底へと落ちていく男・緒方。刑務所を満期出所した彼を待ち受けていたのは、難波、天王寺、切目と果てしなく続く流浪の旅でした。底知れぬ孤独を抱えながら見知らぬ土地を彷徨うその果てに、彼がたどり着いたのは救いの極楽なのか、それとも逃れられない地獄なのか。人間の業と哀しみの深さを鮮烈に描き出した、第24回伊藤整文学賞受賞作にして圧倒的な人間ドラマ。

💡 おすすめポイント・見どころ

転落人生を余儀なくされた男の足取りを追う旅路は、人間の泥臭さと底知れぬ孤独を生々しく浮き彫りにします。救いのない絶望の淵でありながら、なぜか目を離すことができない圧倒的な引力が全編を貫いているのが見事の一言!辻原登氏が圧倒筆力で描き出す魂の彷徨は、読む者の胸を激しく揺さぶり、人生の明暗について深く考えさせられます。一筋縄ではいかない人間の真実に触れたい人にこそ手に取ってほしい骨太な名作です。

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