『このミステリーがすごい!』非公式サイト 【このミスまとめ】

このミステリーがすごい!2022年版『KONOMYS』 2022 Edition

このミステリーがすごい!2022年版

このミステリーがすごい!2022年版 国内編ランキング(1位⇒34位)を、あらすじや得点などの情報と併せて掲載しています。
奥付表記で2020年10月~2021年9月に発行されたミステリー作品が対象です。
アンケート回答者(国内75名)が選出した作品について、以下の配点により集計しています。
点数が20点に満たない作品はランキング対象外となります。
【1位】10点 / 【2位】9点 / 【3位】8点 / 【4位】7点 /【5位】6点 / 【6位】5点

< 前年(2021年版) 翌年(2023年版) >

  • 第1位 ⇒ 第10位

    第1位第1位黒牢城(287点)


    著者:米澤穂信

    「おぬしならばこの曲事を解ける」本能寺の変より四年前、天正六年の冬。
    織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。
    動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。
    事件の裏には何が潜むのか。
    戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。
    (「BOOK」データベースより)

    第2位第2位テスカトリポカ(277点)


    著者:佐藤究

    心臓密売人の恐怖がやってくる。
    メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会う。
    二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へ向かった。
    川崎に生まれ育った天涯孤独の少年、土方コシモは、バルミロに見いだされ、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていくー。
    海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡した王国の恐るべき神の影がちらつく。
    人間は暴力から逃れられるのか。
    誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。
    (「BOOK」データベースより)

    第3位第3位機龍警察 白骨街道(223点)


    著者:月村了衛

    国際指名手配犯の君島がミャンマー奥地で逮捕された。
    日本初となる国産機甲兵装開発計画の鍵を握る彼の身柄引取役として官邸は警視庁特捜部突入班の三人を指名した。
    やむなくミャンマー入りした三人を襲う数々の罠。
    沖津特捜部長は事案の背後に妖気とも称すべき何かを察知するが、それは特捜部を崩壊へと導くものだった…
    傷つき血を流しながら今この時代と切り結ぶ大河警察小説、因果と怨念の第6弾。
    (「BOOK」データベースより)

    第4位兇人邸の殺人(136点)


    著者:今村昌弘

    ”廃墟テーマパーク”にそびえる奇怪な屋敷。
    深夜侵入した葉村と比留子を異形が襲う。
    入ったが最後、姿をみることは二度とない。
    『屍人荘の殺人』シリーズ第3弾!!
    (「BOOK」データベースより)

    第5位蒼海館の殺人(130点)


    著者:阿津川辰海

    学校に来なくなった「名探偵」の葛城に会うため、僕はY村の青海館を訪れた。
    政治家の父と学者の母、弁護士にモデル。
    名士ばかりの葛城の家族に明るく歓待され夜を迎えるが、激しい雨が降り続くなか、連続殺人の幕が上がる。
    刻々とせまる洪水、増える死体、過去に囚われたままの名探偵、それでもー夜は明ける。
    新鋭の最高到達地点はここに、精美にして極上の本格ミステリ。
    (「BOOK」データベースより)

    第6位invert 城塚翡翠倒叙集(119点)


    著者:相沢沙呼

    ★★★★★
    ★第20回本格ミステリ大賞受賞
    ★このミステリーがすごい! 1位
    ★本格ミステリ・ベスト10 1位
    ★SRの会ミステリーベスト10 1位
    ★2019年ベストブック
    さらに2020年本屋大賞ノミネート、第41回吉川英治文学新人賞候補
    あまりの衝撃的結末に続編執筆不可能と言われた、5冠獲得ミステリ『medium 霊媒探偵城塚翡翠』待望の続編!
    すべてが、反転。
    あなたは探偵の推理を推理することができますか?
    綿密な犯罪計画により実行された殺人事件。アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される……はずだった。
    だが、犯人たちのもとに、死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。
    大丈夫。霊能力なんかで自分が捕まるはずなんてない。ところが……。
    ITエンジニア、小学校教師、そして人を殺すことを厭わない犯罪界のナポレオン。
    すべてを見通す翡翠の目から、彼らは逃れることができるのか?
    ミステリランキング五冠を獲得した『medium 霊媒探偵城塚翡翠』、待望の続編は犯人たちの視点で描かれる、傑作倒叙ミステリ中編集!。
    (出版社より)

    第7位忌名の如き贄るもの(104点)


    著者:三津田信三

    生きながら、焼かれるような生。
    降り掛かる災厄をすべて実体のない名前に託す、忌名の儀式。
    「大切な人を守りたい」その想いが悲劇を引き起こす。
    刀城言耶シリーズ最高峰の書き下ろし長篇。
    「この忌名は、決して他人に教えてはならん…もしも何処かで、何者かに、この忌名で呼ばれても、決して振り向いてはならん」生名鳴地方の虫くびり村に伝わる「忌名の儀礼」の最中に起きた殺人事件に名(迷)探偵刀城言耶が挑む。
    (「BOOK」データベースより)

    第8位六人の嘘つきな大学生(102点)


    著者:浅倉秋成

    「犯人」が死んだとき、すべての動機が明かされる。
    成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。
    最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。
    全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。
    それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。
    仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。
    内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。
    個人名が書かれた封筒を開けると「○○は人殺し」だという告発文が入っていた。
    彼ら六人の嘘と罪とは。
    そして「犯人」の目的とはー。
    伏線の狙撃手・浅倉秋成が仕掛ける、究極の心理戦。
    (「BOOK」データベースより)

    第9位硝子の塔の殺人(95点)


    著者:知念実希人

    500ページ、一気読み!
    知念実希人の新たな代表作誕生
    作家デビュー10年 実業之日本社創業125年 記念作品
    雪深き森で、燦然と輝く、硝子の塔。
    地上11階、地下1階、唯一無二の美しく巨大な尖塔だ。
    ミステリを愛する大富豪の呼びかけで、刑事、霊能力者、小説家、料理人など、一癖も二癖もあるゲストたちが招かれた。
    この館で次々と惨劇が起こる。
    館の主人が毒殺され、ダイニングでは火事が起き血塗れの遺体が。
    さらに、血文字で記された十三年前の事件……。
    謎を追うのは名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬。
    散りばめられた伏線、読者への挑戦状、圧倒的リーダビリティ、そして、驚愕のラスト。
    著者初の本格ミステリ長編、大本命!
    (出版社より)

    第10位雷神(68点)


    著者:道尾秀介

    埼玉で小料理屋を営む藤原幸人のもとにかかってきた一本の脅迫電話。
    それが惨劇の始まりだった。
    昭和の終わり、藤原家に降りかかった「母の不審死」と「毒殺事件」。
    真相を解き明かすべく、幸人は姉の亜沙実らとともに、30年の時を経て、因習残る故郷へと潜入調査を試みる。
    すべては、19歳の一人娘・夕見を守るために…。
    なぜ、母は死んだのか。
    父は本当に「罪」を犯したのか。
    村の伝統祭“神鳴講”が行われたあの日、事件の発端となった一筋の雷撃。
    後に世間を震撼させる一通の手紙。
    父が生涯隠し続けた一枚の写真。
    そして、現代で繰り広げられる新たな悲劇ー。
    ささいな善意と隠された悪意。
    決して交わるはずのなかった運命が交錯するとき、怒涛のクライマックスが訪れる。
    (「BOOK」データベースより)

    「このミス」ランクイン常連の米澤穂信が歴史ミステリで首位奪還!

    「このミス」と言えば米澤穂信。
    ランクイン常連のヒットメーカー・米澤穂信が本能寺の変を舞台とした歴史ミステリ『黒牢城』で見事首位を獲得しました。
    これで2016年版にて「王とサーカス」が選出されて以来、何と1位となったのは3度目!
    「Mr.このミス」強し!

    第2位には佐藤究の話題作『テスカトリポカ』!
    わずか10点差の僅差で惜しくも1位は逃しましたが、珠玉のミステリを引っさげて初のトップ10入りかつ第2位選出を果たしました。
    第34回山本周五郎賞、第165回直木賞をダブル受賞した実力で、これからのミステリ界を牽引してほしいと思います。

    第3位には人気シリーズ「機龍警察シリーズ」の最新作、『機龍警察 白骨街道』が選出されました。
    「機龍警察シリーズ」は1作目以外はすべてランクインしていますが、まだトップ獲得はないだけに、次回作には期待!

    それ以降トップ10内には『兇人邸の殺人』、『蒼海館の殺人』、『invert 城塚翡翠倒叙集』などヒット作の続編が並びます。
    また、「王様のブランチ」で紹介され反響を呼んだ浅倉秋成の『六人の嘘つきな大学生』など、エンタメ性と話題性に富んだランキングになりました。

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  • 第11位 ⇒ 第20位

    第11位闇に用いる力学 <赤気篇>(63点)


    著者:竹本健治

    先端科学とオカルトが織りなす狂気の巨大建築。
    (「BOOK」データベースより)

    第12位あと十五秒で死ぬ(58点)


    著者:榊林銘

    死神から与えられた余命十五秒をどう使えば、「私」は自分を撃った犯人を告発し、かつ反撃できるのか?
    被害者と犯人の一風変わった攻防を描く、第十二回ミステリーズ!新人賞佳作「十五秒」。
    犯人当てドラマの最終回、エンディング間際で登場人物が前触れもなく急死した。
    もう展開はわかりきっているとテレビの前を離れていた十五秒の間に、一体何が起こったのか?
    過去のエピソードを手がかりに当ててみろと、姉から挑まれた弟の推理を描く「このあと衝撃の結末が」。
    “十五秒後に死ぬ”というトリッキーな状況設定で起きる四つの事件の真相を、あなたは見破れるか?
    期待の新鋭が贈る、デビュー作品集。
    (「BOOK」データベースより)

    第13位孤島の来訪者(55点)


    著者:方丈貴恵

    謀殺された幼馴染の復讐を誓い、ターゲットに近づくためテレビ番組制作会社のADとなった竜泉佑樹は、標的の三名とともに無人島でのロケに参加していた。
    島の名は幽世島ー秘祭伝承が残る曰くつきの場所だ。
    撮影の一方で復讐計画を進めようとした佑樹だったが、あろうことか、自ら手を下す前にターゲットの一人が殺されてしまう。
    一体何者の仕業なのか?しかも、犯行には人ではない何かが絡み、その何かは残る撮影メンバーに紛れ込んでしまった!?
    疑心暗鬼の中、またしても佑樹のターゲットが殺され…。
    第二十九回鮎川哲也賞受賞作『時空旅行者の砂時計』で話題を攫った著者が贈る“竜泉家の一族”シリーズ第二弾、予測不能な本格ミステリ長編。
    (「BOOK」データベースより)

    第14位白鳥とコウモリ(53点)


    著者:東野圭吾

    遺体で発見された善良な弁護士。
    一人の男が殺害を自供し事件は解決ーのはずだった。
    幸せな日々は、もう手放さなければならない。
    東野版『罪と罰』。
    (「BOOK」データベースより)

    第14位パラダイス・ガーデンの喪失(53点)


    著者:若竹七海

    10年ぶりの“葉崎市”は、とびきりビターな秋を迎えています。
    2020年秋、葉崎市の崖の上にある個人庭園“パラダイス・ガーデン”で、身元不明の老女の自殺死体が発見された。
    庭園のオーナー・兵藤房子は自殺幇助を疑われ、ささやかな彼女の暮らしは大きく乱される。
    葉崎署の二村貴美子警部が捜査に乗り出すが、この事件をきっかけにそれぞれの人物が抱える綻びが連鎖しはじめ、葉崎市に隠されていた謎がモザイクのように浮かび上がっていく…。
    (「BOOK」データベースより)

    第16位神よ憐れみたまえ(49点)


    著者:小池真理子

    昭和38年11月、三井三池炭鉱の爆発と国鉄の事故が同じ日に発生し、「魔の土曜日」と言われた夜、12歳の黒沢百々子は何者かに両親を惨殺された。
    母ゆずりの美貌で、音楽家をめざす彼女の行く手に事件が重く立ちはだかる。
    黒く歪んだ悪夢、移ろいゆく歳月のなかでそれぞれの運命の歯車が交錯し、動き出す…。
    10年の歳月をかけて紡がれた別離と再生。
    著者畢生の書下ろし長篇小説。
    (「BOOK」データベースより)

    第17位アンデッドガール・マーダーファルス3(47点)


    著者:青崎有吾

    闇夜に少女が連れ去られ、次々と喰い殺された。
    ダイヤの導きに従いドイツへ向かった鴉夜たちが遭遇したのは、人には成しえぬ怪事件。
    その村の崖下には人狼の里が隠れているという伝説があった。
    “夜宴”と“ロイズ”も介入し混乱深まる中、捜査を進める探偵たち。
    やがて到達した人狼村で怪物たちがぶつかり合い、輪堂鴉夜の謎解きが始まるー
    謎と冒険が入り乱れる笑劇、第三弾!
    (「BOOK」データベースより)

    第18位幻月と探偵(42点)


    著者:伊吹亜門

    1938年、革新官僚・岸信介の秘書が急死した。
    秘書は元陸軍中将・小柳津義稙の孫娘の婚約者で、小柳津邸での晩餐会で毒を盛られた疑いがあった。
    岸に真相究明を依頼された私立探偵・月寒三四郎は調査に乗り出すが、初対面だった秘書と参加者たちの間に因縁は見つからない。
    さらに、義稙宛に古い銃弾と『三つの太陽を覺へてゐるか』と書かれた脅迫状が届いていたことが分かり…。
    次第に月寒は、満洲の闇に足を踏み入れる。
    昭和史と本格推理が融合した、怒涛のホワイダニット!
    (「BOOK」データベースより)

    第18位インタヴュー・ウィズ・ザ・プリズナー(42点)


    著者:皆川博子

    18世紀、独立戦争中のアメリカ。
    記者ロディは投獄された英国兵エドワード・ターナーを訪ねた。
    なぜ植民地開拓者と先住民族の息子アシュリーを殺したのか訊くために。
    残されたアシュリーの手記の異変に気づいた囚人エドは、追及される立場から一転、驚くべき推理を始める。
    それは部隊で続く不審死やスパイの存在、さらには国家の陰謀にかかわるものだった…
    『開かせていただき光栄です』シリーズ最終作。
    (「BOOK」データベースより)

    第20位メルカトル悪人狩り(40点)


    著者:麻耶雄嵩

    悪徳銘探偵メルカトル鮎に持ち込まれた「命を狙われているかもしれない」という有名作家からの調査依頼。
    “殺人へのカウントダウン”を匂わせるように毎日届く謎のトランプが意味するものとは!?
    助手の作家、美袋三条との推理が冴えわたる「メルカトル・ナイト」をはじめ、不可解な殺人事件を独自の論理で切り崩す「メルカトル式捜査法」など、驚愕の結末が待ち受ける傑作短篇集!
    (「BOOK」データベースより)

    第20位アクティベイター(40点)


    著者:冲方丁

    羽田空港に突如、中国のステルス爆撃機が飛来した。
    女性パイロットは告げる。
    「積んでいるのは核兵器だ」と。
    これはテロか、宣戦布告かー。
    展開予測不能の国際サスペンス。
    (「BOOK」データベースより)

    竹本健治の超超大作が満を持してのランクイン!

    第11位には竹本健治『闇に用いる力学』がランクイン。
    紹介している「赤気篇」が19995年に連載開始し、「青嵐篇」と「黄禍篇」が2008年~2017年にかけて連載したそうで、原稿用紙3900枚におよぶ超超大作が満を持してのランクインです。

    また、初のランクインとなった榊林銘『あと十五秒で死ぬ』は、「15秒」という時間をテーマにした一風変わった短編集。
    毎年登場する期待の新人ですが、本年は榊林銘が筆頭となるでしょう。

    その他、東野圭吾や若竹七海、麻耶雄嵩らベテランミステリ作家が名を連ねています。
    そして小池真理子が24年ぶりに『神よ憐れみたまえ』で帰ってきました!

    < 前年(2021年版) 翌年(2023年版) >

  • 第21位 ⇒ 第30位

    第22位おれたちの歌をうたえ(33点)


    著者:呉勝浩

    真っ白な雪と、死体。
    遠ざけたはずの過去ー40年前のあの日、本当は何があったのか。
    いまになって届いた友からの謎かけが、元刑事の魂を、揺り動かす。
    長野県上田市と松本市、そして東京を舞台に紡がれる暗号ミステリーは、40年の時を経て、真実へとひと走る。
    友情をあきらめなかった男たちの物語。
    (「BOOK」データベースより)

    第23位琥珀の夏(32点)


    著者:辻村深月

    かつてカルト集団として批判された団体の敷地から子どもの白骨が発見された。
    弁護士の法子は、遺体は自分の知る少女ではないかと胸騒ぎを覚える。
    三十年前の記憶の扉が開き、幼い日の友情と隠された罪があふれだす。
    (「BOOK」データベースより)

    第24位ブックキーパー 脳男(30点)


    著者:首藤瓜於

    乱歩賞史上最強のダークヒーローが帰ってきた!
    驚異的な知能を持ちながら「心」のない男と、警察庁の華麗なるエリート警視が頭脳対決!
    (「BOOK」データベースより)

    第24位蝶として死す 平家物語推理抄(30点)


    著者:羽生飛鳥

    寿永二年(一一八三年)。源氏の木曾義仲軍から逃れるため、平家一門は都を捨て西国に落ち延びた。
    しかし、異母兄・清盛に疎まれ、折り合いが悪かった平頼盛は一門と決別。
    義仲の監視を受けながらも、妻子やわずかな家人と共に都に留まっていた。
    そんな頼盛に、彼が一門きっての知恵者であると聞きつけた義仲は、意外な頼み事を申し入れてきたー
    『平家物語』や謡曲『実盛』にも取り上げられている実盛の最期を題材にした、第十五回ミステリーズ!新人賞受賞作「屍実盛」ほか、全五編収録。
    清盛が都に放った童子は、なぜ惨殺されたのか?高倉天皇の庇護下にあったはずの寵姫は、どのようにして毒を盛られたのか?平家の全盛期から源平の争乱へとなだれ込んでゆく時代に、推理力を武器に生き抜いた頼盛の生涯を描く、歴史ミステリ連作集。
    (「BOOK」データベースより)

    第26位冬の狩人(29点)


    著者:大沢在昌

    3年前にH県で発生した未解決殺人事件、「冬湖楼事件」。
    行方不明だった重要参考人・阿部佳奈からH県警にメールが届く。
    警視庁新宿警察署の刑事・佐江が護衛してくれるなら出頭するというのだ。
    だがH県警の調べでは、佐江は新宿の極道にとことん嫌われ、暴力団員との撃ち合いが原因で休職中。
    そんな所轄違いで無頼の中年刑事を、若い女性であるはずの“重参”がなぜ指名したのか?
    H県警捜査一課の新米刑事・川村に、佐江の行動確認が命じられるー。
    筋金入りのマル暴・佐江×愚直な新米デカ・川村。
    シリーズ屈指の異色タッグが炙りだす巨大地方企業の底知れぬ闇。
    (「BOOK」データベースより)

    第27位ババヤガの夜(28点)


    著者:王谷晶

    暴力団会長の一人娘の護衛を任された新道依子。
    拳の咆哮轟くシスター・バイオレンスアクション!
    (「BOOK」データベースより)

    第27位死の黙劇(28点)


    著者:山沢晴雄

    月のない夜、華奢な欄干を破り、一台のタクシーが崖下に転落した。
    運転手は一命を取り留めたが、乗客の男は即死する。
    死者は顔いちめんに包帯を巻きつけていたものの、その下にはなぜか傷ひとつなかったー
    奇怪な謎が読者を魅了する表題作ほか全九編。
    生涯に亙って緻密極まりない作品を執筆、巨匠鮎川哲也も畏敬した本格推理作家、山沢晴雄の作風を一望できる作品を精選した。
    (「BOOK」データベースより)

    第29位二十面相 暁に死す(27点)


    著者:辻真先

    明智小五郎と小林少年の偽者、あらわる!明智先生の偽者は二十面相だろうけれど、小林くんの偽者は誰だ?「女の子かもしれない」だって!?
    昭和21年春。
    疎開していた少年探偵団の団員も、少しずつ戻ってきているなか、二十面相の暗躍はやむことがなかった。
    団員の羽柴くんの家には、明智探偵と小林少年の偽者まであらわれたという。
    銀座の美術店、名古屋の映画館、私立学園の建築予定地と、神出鬼没の二十面相を、明智は追い詰めることができるのか?
    そして、「小林少年の偽者」の正体は!?
    (「BOOK」データベースより)

    第30位神の悪手(24点)


    著者:芦沢央

    26歳までにプロになれなければ退会ー苛烈な競争が繰り広げられる棋士の養成機関・奨励会。
    リーグ戦最終日前夜、岩城啓一の元に対局相手が訪ねてきて…。
    追い詰められた男が将棋人生を賭けたアリバイ作りに挑む表題作ほか、運命に翻弄されながらも前に進もうとする人々の葛藤を、驚きの着想でミステリに昇華させた傑作短編集。
    (「BOOK」データベースより)

    第30位帝国の弔砲(24点)


    著者:佐々木譲

    ロシア沿海州に開拓農民として入植した小條夫妻の次男・登志矢は、技能を身につけようと帝室鉄道少年工科学校で学び、鉄道技能士となった。
    だが世界大戦のさなか、帝国軍に徴兵され前線へと向かう。
    なんとか激戦を生き延び復員した登志矢だったが、帝国には革命の嵐が吹き荒れ、やがて登志矢もいやおうなしに飲み込まれていく…。
    悲嘆、憤怒、そして憎悪が、運命に翻弄された男を突き動かす!
    (「BOOK」データベースより)

    初選出、久々の選出となった作家が目白押し!

    まず首藤瓜於が21年ぶりに登場!
    前回は『脳男』、そして今年度では24位に『ブックキーパー 脳男』と「脳男シリーズ」の続編での選出となりました。

    続いて同じく24位に選出された羽生飛鳥も初。
    普段は齊藤飛鳥名義で活動されていますが、本作では羽生飛鳥名義での出版となりました。
    同名の人気アイドルと重複しないためかもしれませんね。

    また、27位には王谷晶が『ババヤガの夜』で初選出、山沢晴雄が『死の黙劇』で13年ぶりの選出と第21位⇒第30位は初選出、久々の選出となった作家が目白押しとなりました。
    『ババヤガの夜』は表紙がカッコよく、ジャケ買いも捗りますね。

    < 前年(2021年版) 翌年(2023年版) >

  • 第31位 ⇒ 第40位

    第32位水よ踊れ(23点)


    著者:岩井圭也

    七百万人都市、香港。一人の少女が、スラムの闇に飲み込まれた。
    「ぼくは、彼女の人生を、まだ見届けていない」日本の大学に通う瀬戸和志は、亡き恋人の幻影に導かれ、建築学院の交換留学生として、再び香港の地を踏む。
    幽霊屋敷に間借りする活動家、ビルの屋上で暮らす船民、黒社会の住人、共産党員と噂される大物建築家。
    さまざまな出会いを経て、次第に浮かび上がる都市の実相。
    そして、彼女がひた隠しにしていた過去。
    「誰も、この街の引力には勝てない」“回帰”の時が刻一刻と近づく。
    いくつもの謎と、矛盾と、混沌をはらみながら、和志は、民主化運動の狂騒へ引きずり込まれてゆく。
    (「BOOK」データベースより)

    第33位ヴィンテージガール(22点)


    著者:川瀬七緒

    東京の高円寺南商店街で小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷京介は、美術解剖学と服飾の知識によって、服のシワを見ればその人の受けた暴力や病気などまでわかる能力を身につけていた。
    そんな京介が偶然テレビの公開捜査番組を目にする。
    10年前に起きた少女殺害事件で、犯人はおろか少女の身元さえわかっていない。
    とりわけ遺留品として映し出された奇妙な柄のワンピースが気に掛かり、警察への接触を試みるが…。
    (「BOOK」データベースより)

    第34位教場X(20点)


    著者:長岡弘樹

    この犯人を落とせないなら、警察学校からやり直せ。
    二度の大型SPドラマ化で日本中を熱狂させた「教場」最新作!
    (「BOOK」データベースより)

    第34位月下美人を待つ庭で(20点)


    著者:倉知淳

    猫丸という風変わりな名前の“先輩”は、妙な愛嬌と人柄のよさで、愉快なことには猫のごとき目聡さで首をつっこむ。
    そして、どうにも理屈の通らない出来事も彼にかかれば、ああだこうだと話すうちにあっという間に解き明かされていくから不思議だ。
    -悪気なさそうな侵入者たちをめぐる推理が温かな読後感を残す表題作や、電光看板に貼りつけられた不規則な文字列が謎を呼ぶ「ねこちゃんパズル」など、五つの短編を収める。日常に潜む不可思議な謎を、軽妙な会話と推理で解き明かす連作短編集。
    (「BOOK」データベースより)

    岩井圭也が初選出!「教場」最新作も登場。

    前年は第31位⇒第40位に10作品も選出されたのに、今年度は4作品となりました。
    恐らくいくつかの作品に票が集中したためと思われますが、それでも少数精鋭で曲者揃い!

    まずは初選出の岩井圭也が第32位に『水よ踊れ』でランクイン。
    冲方丁のお墨付きの本作は香港返還をテーマとした長編ミステリです。

    そして木村拓哉主演で映像化されヒットを飛ばした「教場シリーズ」の最新作『教場X』が第34位。
    その他、川瀬七緒や倉知淳といったミステリ巧者もギリギリながらもランクインを果たしました。

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